本物の愛
好きなのに…
春がかなり暑かったせいか、いつ頃夏に変わったかなんて分からなかった。
それほど暑くて。
暑さで頭がイカれそうだった。
頭が……ものすごく痛かった。
「紅香ちゃん?大丈夫?」
「……大丈夫ぢゃないよ」
あたしは暑さのせいで学校で倒れた。
日射病の手前…?
それとも軽い日射病?
分かんないけどとりあえず暑い。
「氷でも身体の温度下がらなかったら、早退して病院行きだからね?」
保健室の先生はそう言って保冷剤をたくさん持って来て、おてご、首、脇下に保冷剤をおいていった。
「…くらくらする」
「うん。寝ていいよ」
あたしは言われた通りに目を閉じた。