本物の愛

こんな唯人の姿、慣れないよ。

いつもはもっと柔らかいかんじの人だから。


でも、唯人今も守ってくれるんだね。

「……大丈夫?紅香」

「うん。ありがと」


少し口の端を上げて笑う唯人。


疑わないの?

疑ってもおかしくないのに。


「……疑わない、の?あたしのこと…」

「うん。紅香のこと信じてるし、さっき泣きそうな顔してた」

「…っありがとう…信じてくれて」


唯人はあたしを信じてくれた。

すっごくすっごく嬉しかったよ。
< 92 / 111 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop