【完】友達以上恋人未満。~それがオレの恋~
「じゃあその傷…」
「親父さん止めた時に切れただけ。大したことねえから」
やっぱりあの人が…。
待って…じゃあ昨日の夜のことは本当?
…嘘じゃなくて?
「大丈夫か?」
「…え?」
「いや、震えてるから」
いつの間にか、無意識のうちに震えてたみたいだった。
「…俺が守るよ?」
「……」
「美陽のこと。もうこんな想い、させねえから絶対。付き合ってほしい」
ふわっとあっくんの腕に包まれた。
「でも…あたし、あ…あ…あの人」
「言わなくていい。本当に大丈夫だから。美陽」
不思議と震えは止まって、落ち着いていた。