サクラ色


彼の目からも、ポタリと涙が落ちる。


クラスみんな、笑いながら泣いている。


それはきっと、温かい涙。



「さ、時間だ」


先生がそう言うと、皆は一斉に教室から出ていった。


静寂が訪れた教室。


春は、別れの季節。


だから私は、好きになれない。


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