【短】野球ボール〜励ちゃんの春〜
「はあ!?俺が先っ!!」


爽が当然のように、一輝に言い寄る。


「はぁー…待て待て。三人でジャンケンして決めろ」


間に入った成宮さんの言葉に従って、ジャンケンで決めることになった。


「勝った奴からな!!ジャンケン…ポン!!」


「あ…勝った」


「クソー!!励ちゃんズルイ!!」




うーん…別に俺は何番でもいいんだけど。

ま、決まったから仕方ないか。


ジャンケンって本当に運なのかな?

俺、基本的に勝っちゃうけど。


「じゃ、お先に」


ヘルメットを被り、バットを持ってバッターボックスへ向かう。


先輩たちの気遣かいで、今日は人が投げてくれるらしい。

中学時代もシニアだったから、硬球には慣れてるんだけど…。

スピードってことかな?
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