TIME
放課後、俺と里田はラーメンを食いながら話していた。

「なぁ里田、確かにラーメンだけどさ。」

「なに?不満か?」

「いや、確かにラーメンだけどさ、コンビニで買ったインスタントは何か違うんじゃないか?」

しかも…

「俺、ここでバイトしてるんだけど…」

「知ってるよ。そんなの」



その時中から先輩が出てきてコンビニの前でラーメンを食べている俺達の前にやってきた。
「お前らさ、チンピラじゃないんだからラーメンくらい家に帰って食えよ」


少し怒っているな。俺はそう思った。


しかし里田は

「だってお湯もちゃんとあるし…」


と、屁理屈を言い始めた。

先輩はため息をつきながら

「まぁそうなんだが、もともとあれは長距離トラックの運転手さんの為にだな」


「でもあるんだから使ってもいいんですよね?」


「…高志。」

「はい」


「早く食って帰れよ」

「は、はい」

「まあ他でゴミ散らかす奴よりましだから。見逃すけど」


しかしそこで里田がすかさず

「ありがとうございます!」

と言ったので先輩はため息を吐きながらコンビニに戻って行った。
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