TIME
昔の話です。

私は誰よりも泣き虫でした。


いつでもどこでも泣き虫泣き虫。


それは誰かが言い始めた言い訳でした。


誰が何をしても私は泣き止まなかったのですから。



それは呆れを通り越した見下しでもありました。


そして


いつしか私は誰に言うでもなく、決意しました。



泣き虫はもう泣かない。


誰かの為に泣かないとかじゃなくて、私の儚い意地。


そしていつの間にか私は誰かに心を開くのをやめてしまいました。

誰かに話しかけられたら笑顔で頷く、


誰かが誰かに傷つけられたら必ず話を聞く。


そして解決に導く。


私は必ず誰かの話を聞く時に目をそらしません。


誰かの為にとか良く分からないけど、それがセイカイだから。


そのおかげで私は生きているタノシミが分かるはずだから。


だってみんながそうしてるから…



強いのは涙を流さない事だからです。
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