最高の君。

「美桜、それさぁ……」

「ん?」

「陽斗君、あんたの事が好きなんじゃないの?」

「……な訳ないでしょ」

「そーかなぁ~…」



陽斗があたしを好き?



まさか。



だって陽斗だよ?



勝手にエロDVD見てる奴だよ?



あり得ないよ!!



「陽斗が好きなのは澪音姉ちゃんだよ、…多分」
「んー?
話の流れなら、美桜だけどな……。
告白されたらどうする?」

「う~ん…。
悩むね……」



陽斗はカッコいいし、あたしのタイプでもあるけど、


性格が……。



「大体、陽斗って謎ばっかりなんだよ」



歳も、苗字も知らないし。



アメリカいたって言うけどさ?



「美桜、告白されたらOKしときなよ」

「何で?」

「美桜のタイプなら、相当な部類のイケメン。
そんな人があの"澪音"じゃなく、美桜を選んだ。
凄い事じゃない?」



そ、それは……。



「そうかも……」



あたしみたいな凡人を、あんなイケメンが選んだ。



澪音姉ちゃんじゃなくあたしを……。



「鼻高いわよ」

「そうだね!!」



なんか來羅ちゃんに上手く乗せられてる気がするけど、今は気にしないもん!!



それに元々、陽斗をあたしの虜にするって計画が一応あったし!!



「あ、陽斗君が告白したらって事だからね。
すぐ有頂天にならないのよ」

「はーい!!」



そうだよね。



結局、陽斗があたしを好きかはわからないんだし。



でもさでもさっ!!




もし陽斗があたしを好きだったらどうする?



自惚れていいのかな?



「くはははっ!!」

「どうしたの美桜っ!?」



なんか意味不明に笑えてくる!!



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