最高の君。



お皿を洗う音がする。



「んっ……」

「目、覚めたか?」

「は、陽斗っ!?」



バッチリ目が覚めた。



「えっ……何で陽斗がいるの?」

「時計見てみろ」

「うわぁー!!
もう11時過ぎてる!!」



あたしどれだけ寝ちゃったのよ!!



「皿洗っといたから風呂先に入れ」

「あ、うん……」



お皿洗ってくれたんだ……。



「ありがと……」

「どーも」

「あのっ……陽斗!!」



今聞かなきゃ…。





「陽斗ってあたしの事、好きなの?」



バカなあたしはストレートに聞いた。



でも帰って来た言葉は意外とあっさりしてた。



「好きだけど?」



…………。



こんな時はどう返事したらいいのかな?



「…えっ…と、フレンド?ラブ?ライク?」

「発音悪っ」

「失礼なっ!!
で、どれなのよ!!」

「どれだと思う?」

「っ~~!!」



陽斗…

こいつはあたしをからかってる!!



「もういいっ。
お風呂入ってくる!!」



言い出したのはあたしだけど、聞かなきゃよかったかも。



そーだよ。



陽斗はあたしより澪音姉ちゃんが好きなんだ。



あたしをからかってるんだ。






「陽斗のバッキャローっ!!」



浴槽に浸かりながら、思いっ切り叫んだ。



「もー……」



結局、キスの意味もわからなかったなぁ…。



「美桜、まだ入ってんのか?」

「っ…陽斗っ!!」



な、何で!?



あたし鍵閉めたよね?



「中に入って来ないでよね!!」

「わかってるから……」



もう、何なのよ!!



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