最高の君。
「で、」
「で?」
「もう……。
美桜は陽斗君と付き合う事になったの?」
「さぁ?」
別にあたしは好きって言ってないし、
でも、元は陽斗をあたしの虜にして付き合うつもりだったし。
だけど……
「どうなんだろうね?」
「それをはっきりさせなさいよ」
「……はい」
來羅ちゃんの言う通りだよね。
でも陽斗って秘密多いしなぁ~…。
謎のまま付き合うのも嫌じゃん。
素性さえ分かれば良いんだけど……。
「てか美桜。
いい加減、陽斗君に会いたいんだけど」
「うぅ…、只今陽斗に交渉中であります」
「写メでもいいからさ……」
「それはNGだそうです」
「なら無理やりにでも美桜ん家押しかけるよ?」
「そ、それだけは……」
陽斗の機嫌損ねちゃう!!
「松永ー、先生呼んでるぞー」
「げ、あーはいはい」
來羅ちゃんは男子に呼ばれて行っちゃった。
あたしはそのまま机に俯せた。
陽斗の考えがわからない。
陽斗が何を思って好きって言ったかわからない。
陽斗が……わからない。
水崎美桜、
人生最大の頭フル回転中です。
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「ただいま……」
「おかえり美桜」
「な、何でいるの!!」
「だってあたしの家でもあるのよ?」
「み、澪音姉ちゃんっ!!」
お仕事は?
何か用があったの?
言いたい事たくさんあるけど、唖然として何も言えない。
「ちゃんと食べるー?」
「う、うん」
「あ、そうだ。
ねぇ…陽斗君は?」