最高の君。
「わ~スタジオなんて初めて来た」
「叔母さんに許可とってもらったんだから感謝しろよ?」
「うん、でも何で?」
「…デートとか連れて行けないから……」
陽斗って意外とシャイボーイなのかな?
…んな訳ないか。
「俺の撮影終わるまでその椅子に座ってろよ。
今からメイクして来るから」
「はーい」
ここは陽斗に従わねば。
まさかスタジオに来れるなんて夢にも思わなかった。
ここであたしの大好きなアイドルも撮影したりするのかな?
うふっ。
來羅ちゃんに報告しなきゃ。
陽斗を待ってる間、カメラマンとかの動いてるのをジッと見てた。
「陽斗君入りまーす」
いよいよ陽斗の出番だ。
カメラマンの指示にしたがってポーズをとる陽斗。
いつもながらイケメンだなぁ~。
「君は陽斗の彼女?」
「えっ…あ、はい!!
水崎美桜と申します!!」
「水崎…?」
「姉は読モの澪音です!!」
「あぁ、澪音ちゃんの……」
なんか知らない人に話しかけられたんだけど!!
サングラスに帽子を深く被って素顔を隠してる…。
思わず自己紹介してしまった!!
「陽斗、どう?
カッコいい?」
「カッコいい…です…」
「モデルの彼は好き?」
「まぁ好きですよ?」
なんだろ?
何でこの人、こんな話してくるの?
「じゃ陽斗、あいつのやりたい事知ってる?」
「…? いえ……。
最近あたし陽斗がモデルって知ったばっかりだし……」
陽斗のやりたい事って何だろ?
モデル意外の事かな?