蜜林檎 *Ⅱ*
「壊れるとイッキは誰にでも
 キスするから、気を付けて」

言ってる間に、樹は

杏の手にキスをして

頬にキスをする。

「イツキ」

樹は、とてもかわいい笑顔を
杏に見せた後、呂律の
まわらない口調で、告げる。
   
「アンズ、俺と
 けっこんしてください」

そして、口づけを交わして
抱きしめる。
  
二人の姿を雅也やメンバーの
みんなが見て、温かく見守る。

「イツキ、痛いし重いよ」

「サクちゃん、もうだめ
 ・・・のめない」

樹は、そのまま眠りに
つくのだった。

眩しい朝の光が、差し込む店内
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