蜜林檎 *Ⅱ*
そんな、樹を見た雅也は
烈に言う。

「レツ、ここだけの話だ
 
 絶対、誰にも
 言うんじゃないぞ
 
 アンとイッキは
 結婚するんだ」
 
雅也の言葉に驚いている烈

そして、杏と樹も顔を
見合わせる。

「イッキ
 おまえにアンをやるよ
 幸せにしてやってくれ
 
 アン、昨日のイッキの
 プロポーズにちゃんと
 答えてやれよ」

「本当なの、お父さん
 
 ・・・ありがとう」
 
樹は今、混乱していた。
 
雅也が二人の事を

許してくれた事実。
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