蜜林檎 *Ⅱ*
「ううん、今日はイツキも仲間
 と久しぶりに飲みに行ってる
 から、私よりも帰りは
 遅いと思う」

「そうなんだぁ、仲間って
 確か女の人もいるよね?
 ほらっ確か、この間の大阪の
 時にいた、アンが気分悪く
 なった時に手助けしてくれた
 すごい綺麗な人」

「キョウコさん」

「そうそう、あんな綺麗な人が
 たくさんイツキの傍に
 いるんだもの、心配だね
 アン」

杏は、微笑んでみせた後

見る見る表情が暗くなる。

「アン、ごめんね
 私つまらない事を話して」
 
「イツキの車に、ピアスが片方
 だけ落ちてたの
 
 ダイアの
 とても高価なピアス」

瑠璃子は、杏の肩を強く叩いた

「アン、そんな事
 全く気にする事無いよ」
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