蜜林檎 *Ⅱ*
遠い存在
杏は頭では、樹を信じたい
信じようと無理に結論を出して
みたものの
心は、付いていけない。
この家に残されたままの
まりあの片方のピアスが
杏を捉え、心を掻き乱す。
表には決して見せずに、いつも
のように振舞っているが
ずっと心の中に、樹への不信感
を抱いたままの杏。
樹も、そんな杏の想いに
気がついているのか
抱き合っていても
寂しさ、虚しさが樹の心に
積って行く。
部屋中に立ち込める、重い空気
話しかけても、聞いていない杏
「ごめん、イツキ
何か言った?」
元々、無口な樹は何も話せなく
なり、首を左右に振るだけ
二人の間に会話は無くなる。
楽しみにしていた樹と過ごせる
時はあっという間に過ぎ去って
しまった。
樹は、今日と明日の東京公演を
終えた後
また
後半のツアーに出てしまう。
信じようと無理に結論を出して
みたものの
心は、付いていけない。
この家に残されたままの
まりあの片方のピアスが
杏を捉え、心を掻き乱す。
表には決して見せずに、いつも
のように振舞っているが
ずっと心の中に、樹への不信感
を抱いたままの杏。
樹も、そんな杏の想いに
気がついているのか
抱き合っていても
寂しさ、虚しさが樹の心に
積って行く。
部屋中に立ち込める、重い空気
話しかけても、聞いていない杏
「ごめん、イツキ
何か言った?」
元々、無口な樹は何も話せなく
なり、首を左右に振るだけ
二人の間に会話は無くなる。
楽しみにしていた樹と過ごせる
時はあっという間に過ぎ去って
しまった。
樹は、今日と明日の東京公演を
終えた後
また
後半のツアーに出てしまう。