蜜林檎 *Ⅱ*
悲しみ色
杏達は楽屋への挨拶を控えて
あやめの姉、撫子に案内されて
先に打ち上げの場所に着く。
そして、その近くで、メンバー
が到着するのを、今か今かと
楽しみに待っていた。
「アン、私ちょっとシンちゃん
に電話してくるね」
携帯電話を手に皆と少し離れた
場所へ移動した百合に同じよう
に、打ち上げが始まるのを
待っているまりあが近づく。
百合に、まりあが何かを話すと
百合の顔色が変わった。
その表情の変化に
気がついた杏は、慌てて
百合の元へ駆け寄る。
「ユリちゃん、どうかした?
マリアさん・・・」
「何でもないのよ
アンは、ルリちゃんのところ
に行ってなさい、早く」
まりあは、杏と百合に左手の
手の甲を見せて言う。
「この指輪、付き合い出した頃
にイッキからもらったの
ユリさん、あなたはこの指輪
に見覚えがあるでしょう?」
「さあ、知らないわ」
百合がその指輪を知らないはず
が無かった。
あやめの姉、撫子に案内されて
先に打ち上げの場所に着く。
そして、その近くで、メンバー
が到着するのを、今か今かと
楽しみに待っていた。
「アン、私ちょっとシンちゃん
に電話してくるね」
携帯電話を手に皆と少し離れた
場所へ移動した百合に同じよう
に、打ち上げが始まるのを
待っているまりあが近づく。
百合に、まりあが何かを話すと
百合の顔色が変わった。
その表情の変化に
気がついた杏は、慌てて
百合の元へ駆け寄る。
「ユリちゃん、どうかした?
マリアさん・・・」
「何でもないのよ
アンは、ルリちゃんのところ
に行ってなさい、早く」
まりあは、杏と百合に左手の
手の甲を見せて言う。
「この指輪、付き合い出した頃
にイッキからもらったの
ユリさん、あなたはこの指輪
に見覚えがあるでしょう?」
「さあ、知らないわ」
百合がその指輪を知らないはず
が無かった。