蜜林檎 *Ⅱ*
「レツ、落ち着いて
ここに座りなさい」
樹の方を見る事無く、椅子に
腰を下ろす烈に、樹は
かける言葉が見当たらない。
小さな声で、烈は語り始めた。
烈が、モーメントの存在を
知ったきっかけは、親友の
お姉さんの一言・・・
彼女は、樹の大ファンで烈に
『ヴォーカルのイツキさんに
雰囲気が似てる』
そう、彼女は言った。
「そこで、初めて音楽を
聞かせてもらった俺は
その音を、すごく
かっこいいと思った
イツキさんの映像を見た時
こんなすごい人に似てるって
言われて、最高に幸せで
すごく嬉しかった
逆立ちしたって、貴方には
なれないけど、夢を持って
いつか俺も
こんなかっこいい
大人になろうと思ったんだ」
烈の声が、涙声に変わる。
「似てて、当たり前だったんだ
俺と貴方は親子なんだから・
・・・・・」
烈は、冷めた瞳で樹を見つめた
ここに座りなさい」
樹の方を見る事無く、椅子に
腰を下ろす烈に、樹は
かける言葉が見当たらない。
小さな声で、烈は語り始めた。
烈が、モーメントの存在を
知ったきっかけは、親友の
お姉さんの一言・・・
彼女は、樹の大ファンで烈に
『ヴォーカルのイツキさんに
雰囲気が似てる』
そう、彼女は言った。
「そこで、初めて音楽を
聞かせてもらった俺は
その音を、すごく
かっこいいと思った
イツキさんの映像を見た時
こんなすごい人に似てるって
言われて、最高に幸せで
すごく嬉しかった
逆立ちしたって、貴方には
なれないけど、夢を持って
いつか俺も
こんなかっこいい
大人になろうと思ったんだ」
烈の声が、涙声に変わる。
「似てて、当たり前だったんだ
俺と貴方は親子なんだから・
・・・・・」
烈は、冷めた瞳で樹を見つめた