蜜林檎 *Ⅱ*
「マリア、どうかした?」
「イッキ、ごめんなさい
これを貴方に返そうと
思って持ってきたの
貴方の机の引き出しから
私が勝手に持ち出した
ユリさんの指輪・・・
私、アンズちゃんを深く
傷つけてしまった
あんなことをして
自分が・・・恥ずかしい」
樹はその指輪を、まりあから
受け取らない。
「その指輪はもう、マリア
の物だよ
ユリに渡せなかった指輪を
俺は、遠い昔に無くした」
「ありがとう、イッキ
わたし、どうしても
この指輪が欲しかったの
大切にするね」
まりあは、病室から出て行く。
果物と花を持った、スタッフが
病室内へ入ってくる。
「杏は、まだ来ない?」
「イッキ、ごめんなさい
これを貴方に返そうと
思って持ってきたの
貴方の机の引き出しから
私が勝手に持ち出した
ユリさんの指輪・・・
私、アンズちゃんを深く
傷つけてしまった
あんなことをして
自分が・・・恥ずかしい」
樹はその指輪を、まりあから
受け取らない。
「その指輪はもう、マリア
の物だよ
ユリに渡せなかった指輪を
俺は、遠い昔に無くした」
「ありがとう、イッキ
わたし、どうしても
この指輪が欲しかったの
大切にするね」
まりあは、病室から出て行く。
果物と花を持った、スタッフが
病室内へ入ってくる。
「杏は、まだ来ない?」