蜜林檎 *Ⅱ*
「杏を傷つけて
恥ずかしい事をしたって
あいつなりに反省してた」
「もういいよ、彼女が
悪いわけじゃないもの
私の中にも
貴方の存在の大きさを
重荷に感じてしまった部分
があっただけ、今は
私の傍に貴方が居てくれる」
腕を組み、並んで歩く二人。
病室の前、樹と離れた杏は
御手洗いへと向かう途中
辺りを見渡す、一人の年配の
女性にぶつかる。
「すみません、ごめんなさい
大丈夫ですか?」
「はい、あのお聞きしたい事が
あるのですがこちらの個室の
病室に野瀬 樹さんが入院
していらっしゃるかと
思うのですが、何号室か
忘れてしまって」
杏は、その女性の綺麗な横顔が
とても樹に似ていることに
気がついた。
「あの、もしかして
イツキさんの・・・」
「はい、樹の母です
テレビのニュースで事故の事
を知って重体だって
言うじゃないですか・・・」
恥ずかしい事をしたって
あいつなりに反省してた」
「もういいよ、彼女が
悪いわけじゃないもの
私の中にも
貴方の存在の大きさを
重荷に感じてしまった部分
があっただけ、今は
私の傍に貴方が居てくれる」
腕を組み、並んで歩く二人。
病室の前、樹と離れた杏は
御手洗いへと向かう途中
辺りを見渡す、一人の年配の
女性にぶつかる。
「すみません、ごめんなさい
大丈夫ですか?」
「はい、あのお聞きしたい事が
あるのですがこちらの個室の
病室に野瀬 樹さんが入院
していらっしゃるかと
思うのですが、何号室か
忘れてしまって」
杏は、その女性の綺麗な横顔が
とても樹に似ていることに
気がついた。
「あの、もしかして
イツキさんの・・・」
「はい、樹の母です
テレビのニュースで事故の事
を知って重体だって
言うじゃないですか・・・」