蜜林檎 *Ⅱ*
瑠璃子は、杏の言葉に戸惑い
杏にかける言葉が詰まる。

「何・・・別れたって
 ・・・どういうこと?」

「かして・・・・」
 
瑠璃子は、蒼一と電話を変わる。

携帯電話から聞こえる杏の声。

「ルリ、ひとりきりは
 ・・・さびしいよ」 

「アン、今どこにいる?
 そこにいろ
 すぐに迎えに行ってやるから
 絶対にそこを動くんじゃ
 ないぞ」

「ソウちゃん?」

駅で、蒼一を待ち続ける杏に
駅員が声をかけた。

「お迎えの方を待って
 いらっしゃるんですか?」

「はい・・
 あのお手洗いをお借りしても
 構いませんか?公園の
 トイレは何だか怖くて」

杏は、駅員に案内されて
駅内に御手洗いを貸してもらう
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