蜜林檎 *Ⅱ*
樹は百合の言葉に頷き
お土産の袋を差し出す。
 
「あのこれ、おいしいので
 皆さんで食べて下さい」

「おう、ありがとう、頂くよ」

沈黙が・・・流れ・・・

時が過ぎゆく・・・
 
杏が、思いきって話を
切り出そうとしたその時
雅也が樹に、近況などを
問いかけた。

「イッキ、最近は仕事の方は
 どうだ・・・順調か?」

「はい、なんとか
 やっていけてます」

百合は、テーブルに珈琲カップ
を置いた。 

「はい、どうぞ」
 
「ありがとう」

「ユリちゃん、ありがとう」
 
樹の隣に座り、樹を見つめる
杏の姿をじっと見つめる雅也。

モーメントのメンバーみんなが
元気にやっている事を樹から
聞いた雅也の顔に笑みが戻る。
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