明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。

表面上の軽い付き合いで
構わないというのなら
自分からどんどん人に近づいてゆくことも平気なのに。

側にいてほしいと願う、
そういう人間にどう接すればいいのか。

思いのまま近づけば去っていかれそうな気がして。

側にいてほしいのに。


人を失うことがこんなにも怖いなんて思ってもみなかった。

俺は走る地下鉄の窓に映る自分の顔を見て自嘲する。


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