明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。
俺は彼女を恐れているのだろうか…。
それは…わからない。
雨霧は特別、
目立つほどの美貌の生徒でもない。
どちらかと言えば普通だ。
化粧も何もしない、
髪も染色しているとかそういうこともない。
ただいつも笑っている。
なにがそんなに楽しいんだ?
と思うくらいに。
でもその笑顔は決して俺に向けられることはない。
少ししてノックの音とともに準備室のドアが開く。
「失礼します…、遅れてすいません…」
そう言いながら雨霧はやってきた。