明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。

俺は彼女を恐れているのだろうか…。

それは…わからない。


雨霧は特別、
目立つほどの美貌の生徒でもない。

どちらかと言えば普通だ。


化粧も何もしない、
髪も染色しているとかそういうこともない。


ただいつも笑っている。

なにがそんなに楽しいんだ?
と思うくらいに。


でもその笑顔は決して俺に向けられることはない。


少ししてノックの音とともに準備室のドアが開く。

「失礼します…、遅れてすいません…」

そう言いながら雨霧はやってきた。

< 23 / 502 >

この作品をシェア

pagetop