明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。
・from 龍之介
---from 龍之介---
今、
自分の隣には雨霧がいる。
長い黒髪が風に揺れて時々俺の腕に当たる。
近くにいるんだ。
俺は改めて確信して
そしてまたそれを不思議に思う。
ふとさっきの彼女の言葉を思い出す。
「先生、
もしもう帰るんだったら一緒に駅まで帰りませんか?」
どうして彼女はあんなこと言ったのだろう。
俺のことを避けているはずなのに。
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