明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。
あまりの情けない俺のさっきの態度にどうしようもないからと思ったのだろうか。
そして木村が言った言葉を思い出す。
雨霧の想い人…。
―「自分と似ていると思った」―
俺は彼女にとってどういう存在なのだろうか。
一番知りたいことなのに。
一番聞きたいことなのに。
聞けないでいる。
今、聞いてみようか。
でもそんなこと聞いたところで
結局また彼女を苦しめることになるのなら彼女を追い詰めてしまうことになるのなら。