明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。

慌てて視線を元に戻し笑顔で答える。

「なんでも…ないよ」


やっぱり雨霧が怖いのか?

わからない。

「さ、もうすぐ昼休みも終わるから5時間目の準備をしないと」

そう言って生徒たちを自分の席に帰す。


そして教室を出るときにもう一度雨霧のほうを見る。

彼女も俺を見ていた。


一瞬、視線をはずせない…
と思った。

でも少しして彼女から視線を落とした。






ホッと安堵した。








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