明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。

俺は怒鳴ったあとにさっきのバケツに手を入れて本を取り出す。

わざと彼女に大げさに見せるように。


確かに大切な本だったけれど
ないととても困るっていうほどのものではなかった。


それでも少し大げさに言ってみた。

ちょっとからかってみるつもりで。


俺が怒りながら言ったものだから彼女の顔がみるみる焦っていく。

「アタシ…なんとかして弁償しますから!」

焦って言う彼女が可笑しくて少しからかってみようと思った。




< 60 / 502 >

この作品をシェア

pagetop