明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。
昔、中学のころだったか
自分の将来について疑問を抱き母親に話したことがあった。
教師である厳格な父親に
同じように俺にも教師になるよう未来を押し付けられ
このまま彼の敷くレールを走り続けることが俺の正しい未来に繋がっているのだろうか、と。
母親は少し驚いた顔をしたけれど
「母さまは龍之介の味方、
一緒に父さまに話してみましょう」
そう言ってくれたのに結局何も言ってくれなかった。
裏切られたような失望感の中
怒りをどこに向けていいのかわからずそのまま父親に殴りかかった。