明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。

母親は狼狽し泣いていた。

そのとき気づいた。



母親もまた犠牲者だったのだ。

自分の未来を望まないことが…
この家庭をつぶさないことに繋がる。

平和に過ごすため。


それ以来、未来を望むことを止めた。


父親の言うことがすべてであり正義であると信じ込むようにした。


そして
こうして過ごすことのほうが楽だということに気づいた。


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