修羅と荊の道を行け
修羅道1
目を覚ましたら。

天井が近い。

分かってる。ここは会社の机の下だ。

昨日、浪川くんと別れた後に電話が来て、戻ってきて、帰れずに泊まってしまった。

これで、半月家に帰ってない。

実家に4万程生活費入れてますけど、2万に減らしてもらえませんかねお母さん。

ぼんやりそんなことを考えながら机のしたからはい出る。

「おはようございます」


出社してきた同僚に声をかけられた。

「おはようございます。風呂行ってくる」

お風呂セットを持ってシャワー室に向かう。

「おう咲耶、お前また泊まり込みか?会社のシャワー使い過ぎだぞ」

同期の岡崎と廊下で出くわした。
ニヤニヤしながら近づいてくる。

「誰のせいだ。お前がミスってんのに電話に出ないって泣きついて来たんだよ!」

ミスは誰にでもあるが、そのミスは自分でやり直すのが社会人ってもんだ。
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