修羅と荊の道を行け
「最近の男の方ははっきりとしていて良いですね」

とハルさんが笑っていた。

3姉妹もなんか言ってくれ、オレが滑ったみたいになってるだろ。


朝食を終えてから、すぐに出社の支度をした。

「これお弁当ね。車出してくるから、家の前でまってて」

「ありがとう」


家の前に立っていると、近所の人達がチラチラとこっちを見て挨拶をしてくる。悪いことをしているわけではないの、挨拶を返していると、咲耶の車が家の前に止まった。目が覚めるようなメタリックブルーの車を颯爽と乗る咲耶の顔は新しい一面として心に残った。

「さ、行くよ」

咲耶の運転は予想していた以上に上手い。ブレーキをかけるのも、発進する時もすっと動く。

車内に流れる有名RPGのBGMが心地好い。

「ごめんね、美世華が変なこと言って」

「いや。可愛いじゃないか?姉ちゃん心配なんだろ?」
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