修羅と荊の道を行け
「それは関係ないです。はい、背景とキャラのイメージできました。チェックお願いします」

急いでごまかして、からかいに来た白倉さんにファイルを渡した。
「サンキュー。まぁお前は仕事に私情を挟むようなことはしないから心配はしてないよ。むしろ、してもらった方が幅が広がるような気がする。彼氏も出来たなら今度は恋愛シュミレーションの絵でも描いてみるか」

あははと笑いながら白倉さんは自分の席に戻って行った。

「コーヒー飲もう」

コーヒーを飲もうと席を立った。

「コーヒー入れますけど、飲む人」

数人が手が上がった。

「お茶の人」

コーヒーとお茶で分かれた人数を記憶して給湯室に向かった。

給湯室の棚にはそれぞれ部署のシールが貼ってある。そこを無断で越えるやからは須らく処罰することになっているから間違えられない。

カップを用意してお茶とコーヒーを入れていると

「あ、五百蔵さん!どうでした?仲直りしました?」
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