修羅と荊の道を行け
全てから守ってやると言ってやりたいが、絶対という言葉を簡単に使えない。それは年上の咲耶の方が分かっていると思う。

何が出来るか考えた時に、一つだけ

「咲耶」

「なに?」

「オレはずっと離れてやんねぇから。ずっとずっと一緒にいる」


咲耶の手をぎゅっと握った。

「ありがとう。うれしい」

咲耶がニッコリと笑ってくれた。

「愛してる」

思わず言葉にすると、手に激痛が走った。

「いだあ!!!」

犬が咲耶の手を握っていた手に噛み付いていた。

「沙羅ちゃん!だめよ!」

急いで引き離してくれたが、見事な噛み後が残った。

「大丈夫!沙羅は予防摂取してるから」

オレの叫びで家の全員を起こしてしまった。

手当をしてもらっていると、氷樹さんが笑ってそう言った。
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