修羅と荊の道を行け
「あんたと付き合い出してから、あんたのことで顔真っ赤にして、からかうの楽しいし可愛いけど、なんか複雑なの!!あんたの咲耶みたいになってるのが嫌」

それはオレのせいか?でもオレと関わって咲耶が変わったなら、オレのせいでも良いか?


「すいません。あんたは咲耶の親友でオレには言えないことも見せない顔もいっぱい知ってんだろ?それで痛み分けみたいなもんで、勘弁してください」

「大人ぶるな!!!」

腹筋を拳で殴られた。この人、昨日の酒がまだ残ってんのかよ。手に負えない。


ダイニングに入ると、咲耶の妹二人の他に見知った顔が二つ。

「あ、咲耶ちゃんの彼氏?おはよう」

昨日、窓から服を投げてきた女と新井がいた。

「何で?」

「仕事だ。今日、朝一で花を納品することになってたからな」

それがなんで一緒に食卓を囲んでいるんだ。

「あ、氷樹ちゃんありがと。さ、二人とも座って。浪川くんは、眞一郎の隣で良い?ウザいかもしれないけど」

「おい、ウザいって何だ」
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