修羅と荊の道を行け
「はい、お味噌汁」

「サンキュー」

豆腐とワカメの味噌汁を魔法瓶から注がれたときは、感動した。

「お茶もあるからね」

そして抜かりがない。

マジで嫁にしたい。

「いただきます」

本当にどの料理も美味い。オレの家は大家族に近いことと男ばかりで母親の料理は質より量な所があった。五百蔵家の一人一人の皿に入った料理や、手の込んだ料理というものに憧れていた。

「美味しいよ」

「ありがとう」

お握りが一口大だから、箸で摘んで食べれて手が汚れないっていう気遣いも嬉しい。

「無理して食べなくて良いから。少し、作り過ぎちゃったし」

「大丈夫。男の胃袋の許容量は半端ないんだ。朝もそんなに食ってなかったし」

「そう?」

心配そうに首を傾げてこっちを見ているのが可愛い。
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