修羅と荊の道を行け
後ろから覗くと、外の景色、雪化粧された木々が生き生きと描かれていた。

「上手いな、さすがアートフロンティアのアートディレクター」

「そんなことないよっ」

「絵のことはよく分からないが、オレは咲耶の絵が好きだよ」

「あ、ありがとう」

顔を真っ赤にしてお礼を言ってくる咲耶は可愛いと思っていると、目に涙を貯めた顔でこちらを見てくる。

「あのね、浪川くん」

「何だ?」

「あのね、お尻から手を離してもらえると、もっと嬉しいかな?」


ほのぼのとした会話をしていても、オレの手は咲耶の尻をまさぐり続けていた。

痴漢じゃないぞ!愛しさゆえのボディタッチだ。

「お前の尻が柔らかいからずっと触りたくなる。折角だから風呂入りながら描いたらどうだ?」

「え?」

「一緒に入るか?」

流石に、一緒のお風呂はこいつにはハードルが高いかもしれないな。でも、勢いでOKってことになるかもしれない。
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