修羅と荊の道を行け
浪川くんの隣に座って、お茶を飲んだ。ホッとした。

｢スケッチブック見ていいか？あ、仕事の絵もあるか？｣

｢大丈夫だよ｣

このスケッチブックには企画や仕事の絵は載せてないから、すぐに浪川くんに渡した。

｢これ氷樹さんの犬だろ？｣

｢うん｣

沙羅ちゃんがふせの態勢でこっちを見ているのは自分でもよくかけたと思う。

｢こうしてれば可愛いのにな｣

｢沙羅ちゃんは普段は本当にいい子なんだよ｣

何で、浪川くんを噛んだのか分からない。

｢そのはずだがな…｣

その後、浪川くんは乾いた笑い声を出した。

｢こっちは氷樹さんか｣

浪川くんは黙々と絵を見て行く、時々感想も言ってくれて、私は浪川くんに少しだけひっついて見ていた。

異様にドキドキなんてしないし、ちょっとだけくっついていると、なんかあったかい。

なんか幸せだなって思った。
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