修羅と荊の道を行け
「えっと、ご結婚おめでとうございます」

「ありがとう」

結婚のお祝いを言うと渡辺さんは笑ってくれた。

「ねぇ咲耶、知ってる?」

「何をですか?」

「この温泉の異名」

「そんなものあるんですか?」

「子宝の湯って言われてるの」

「へぇ」

渡辺さんも結婚したら子供欲しいだろうし、高宮も子供好きだから調度良いのかもね。

「咲耶、ちゃんと避妊はしてもらいなさいよ」

「は?」

「あんた達だってそれメインみたいなところあるんでしょ!」

「あー」

「脱処女おめでと」

と、言われいきなり乳首をインターホンみたいに押された。

「ぎゃあ!」

渡辺さんから距離を取った。

「何するんですか!」

「だって触ってくださいといわんばかりの可愛い胸してるんだもの」

「言ってませんよ」

「咲耶の彼氏は幸せでしょうね。いや、新雪を踏み荒らす男の喜びに震えてるわね」
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