修羅と荊の道を行け
「旅は、道連れとは言いますけど、本当にあるんですね」

「そうですね」

高宮俊守という彼は聞けば、24歳でオレの一個上ということだ。
「浪川くんとこは何個違い?」

「5つです」

「オレのとこはビックリするよ」

高宮さんは、満面の笑顔で嫁さんとの年の差を話した。

「14歳違うからさ」

14!高宮さんが生まれた時には、相手は中二だぞ!

高宮さんが中二の時は、相手は28、今の咲耶だぞ!

「驚いた?」

「まぁ」

「別に、年上好きってわけじゃないんだよ。惚れた人が年上だっただけで。大変だったよ。告白しても若僧の戯言だとか思われるし」

高宮さんはその嫁さんに告白してもはぐらかされることが多かったらしい。

辛かったよ。としみじみと高宮さんは語った。

分かる!分かるぞ、高宮さん!オレも最初は咲耶にからかわれてると勘違いされて断られたしな。
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