修羅と荊の道を行け
何だ。オレと五百蔵のお父さんの心配は杞憂だったようだ。咲耶はちゃんとあの家のことを自分の家だと思っていたんだ。

「でも、おばちゃんの家の方がリラックス出来るのも事実だから」

家だと、妹達が煩いし。と付け加た。

咲耶らしい。



夜食を食った後に、もう少しだけと仕事を続けた。使い慣れないパソコンでも作業はやはり時間がかかる。

咲耶ももう一度、画材を出して絵を描いていたが、いつの間にか寝てしまったのか、テーブルの下に潜っていた。

そういえば、会社では机の下で寝ていると言っていた。その習性がここでも出るとは。

仮眠室も作ったはずなのに、そこまで行くのが面倒臭いと咲耶は机の下でまだ寝ている。
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