修羅と荊の道を行け
「あの、資料の量が多くないですか?」

確認の電話を入れた。

「悪い、あのバカ社長ハワイに飛びやがった。お土産買ってこいってケツ叩いておいたからな」

バカ社長!誰のせいで、こんなことになったと思ってんだよ。

「仕方ねぇよ。みんな海外とかいくんだもんな正月は。国内はお前とオレらぐらいだもんな」

「知りませんよ。こっちだって正月です!」

「まぁ出来るとこまでで良いから頼むな」

分かりましたとしか言うしかない。

社長に残業代を請求してやる。絶対してやる、それで咲耶に何かを買ってやるんだ。

社長を呪いながら、作業を続け、気がつくと朝になっていた。

「朝だ…終わんなかった」

結局、徹夜をしても終わらなかった。

「少し寝るか…」

残りの作業を続けるにも少し眠った方が良いだろう。

布団に向かうと寝不足じゃない目眩がした。

「勘弁してくれ」
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