修羅と荊の道を行け
「いや、起きる。寝過ぎても能率悪いし。今日の昼前には終わらせるから折角だ、昼は上手いものを食べに行こう」

「うん。無理しないでね」

「あぁ」

布団から出ようと身体を起こすと、グッと引っ張られて、布団の中に戻された。

アレっと思っているうちに口づけられた。

「んっ…」

顔を離されて、鼻先をスリスリとされた。

「充電完了」

ニッと笑った浪川くんの顔が尋常じゃなくて男臭くて、カッコイイ。おヒゲの効果もあるかもしれないけど。

「バカ…」

「お前限定でな」

二人で布団を出て、お茶を飲んでいると、朝ごはんが運ばれて来た。

「昨日は無理を言ってすいません。ありがとうございました」

と仲居さんにお礼を言った。

「いえいえ、お正月なのにお仕事なんて大変ですね」

「まぁ、今やらないと仕事始めから残業になりそうなんで」
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