修羅と荊の道を行け
すっと通った鼻筋、画面を見つめる真剣な眼差し、凛々しい横顔がスケッチブックに描かれていた。

「っ…」

無意識に描いていたらしい。どれだけ彼のことを好きなんだろうか。

絵の中の彼の顔をそっと撫でる。

これが私のモノだとは思わない。
自分の性格は分かっているつもりだ。途方もない依存心がある。

自分の手が届く範囲への依存が激しいのだ。

特に酷いのは氷樹ちゃんへの依存だ。一度頼れば、止まらなくなる。

今度はそれが浪川くんに向きそうで怖い。
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