修羅と荊の道を行け
五百蔵玄辰という名前を聞いてビックリした。

陶芸にはさほど詳しくはないが、以前リフォーム先で見せてもらった陶器が一つ、うん百万円だと聞いて全員で目を開けて凝視した。
その作家の名前が五百蔵玄辰だった。

咲耶と苗字が同じだと思ったが、まさか血縁者とは思わなかった。
「お前の血縁すごいな」

「そうかな?」

孫がそれをしっかり受け継いでいる。

自分の家と咲耶の家とのギャップに気後れしそうになる。

「普通の家族が良かったよ。面倒臭いんだよ。変な人がいっぱい家に来るしさ」
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