修羅と荊の道を行け
説教を受けている途中で、咲耶が蓮聖を連れて戻って来た。

咲耶はオレが高校の時に着ていた学校指定ジャージを着ている。
「学校ジャージってとっておくものね」

お袋かよ!まぁ、似合うよ。現役高校生って言われておかしくねぇよ。

「咲耶ちゃんとお風呂行ってきた」

蓮聖は親父にニコニコしながら報告した。親父は、にこりともせずに良かったなと、蓮聖の頭を撫でた。

ニコリともしないが、孫からの人気は高い。

「このような姿で失礼いたします。ご挨拶が遅れました。五百蔵咲耶と申します。今日はお招きいただきましてありがとうございます」

咲耶が三つ指をついて親父に挨拶をした。

その姿に少し感動を覚えた。

「浪川拓磨です。今日はよく来てくれたね」

「お父さんも咲耶ちゃんに会いたがってたのよ。咲耶ちゃんの武勇伝を聞かせてたから」

「すみません。お聞きぐるしい話しで」

「いや。あの荒れた学校を生徒が立て直したと聞いて、一度会って見たいと思っていたんだ」
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