修羅と荊の道を行け

さて、どうしたもんか。と
咲耶は苦い顔をしていたがオレの顔を見ると、

「ごめんね。折角来てくれたのに変なことになってきて、なんか早く終われる話じゃなさそうだし、父親は荒れそうだから私がいないと…」


申し訳なさげな咲耶にオレは大丈夫だと答えた。

「何にも出来ないかもしれないけど、居させてもらって良いか？」

ありがとう。咲耶はそう言うと大きく深呼吸して家の中に入った。

応接室は何ともいえない空気に包まれていた。

重いとしか言えない空気の中、話し合いは始まった。

「とりあえず、二人は結婚の意志はあると。お腹の中の子どもは、想像妊娠とかでもなく、正真正銘２人の子どもで間違いない？」

「お姉ちゃん最低！」

「重要なことでしょ。あんたのそっち系に何回関わったと思ってんの！ノリと勢いでどっかの男と致して、子どもが出来て四宮さんが同情して結婚して育てよう的なことな話しかもしれないし」

やけにリアルな話しを咲耶が始めると、義母さん達が苦い顔をした。まさか真央花ちゃん以前も妊娠騒動を起こした訳じゃないだろうな。

「マンガの読み過ぎ！バカじゃないの！」

「まぁ、百歩譲って二人の子どもだとしましょう。問題は真央花自身がこどもってことだ。四宮さんでしたっけ？あなたは真央花が高校生だって知ってて、ことに及んだと」

「真央花さんとは、外で絵を描いているときに知り合ったんです。その時私は悩みを抱えていて、見ず知らずの真央花さんに話しを聞いてもらったのがきっかけでお付き合いを始めました」