修羅と荊の道を行け
「氷樹先生に教えてあげよ」

「そうしろ」

氷樹はオレにありがとうと言うと、早速メールを打ち出した。

咲耶は自分を取り巻く人達を大事にしている。

男は嫌いなのかもしれないけど、自分のチームの人達を守ろうと、安心して仕事できるようにいつも気を配っている。

そんな咲耶が好きだ。

誰よりも好きだ。


かちんと床に箸が落ちた。

「えっ?」

咲耶がオレを真ん丸な目で見ていた。

あっ、もしかして声に出てた。

もしかしなくても声に出てた?

オレ告った?

無意識に?

「浪川くん?どうしたの?」

ここで逃げるわけにはいかない。
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