修羅と荊の道を行け
パンツの単語を出された時点で、男として見られてないような気はするが、そこは置いておいて。

「アイス頼んで良い?」

「おう」

咲耶は甘いものが好きだ。

食い物だけは好きなものだけはドンドン分かっていく。

煮卵、マカロニサラダ、トンカツ、甘口のカレー、から揚げ、ハマチ、イチゴ、いよかん、葡萄、赤ワイン、麦焼酎、カプチーノ。

咲耶のことがもっと知りたい。

オレのことを好きになって欲しい。

「好きだ」

「だったら早く言ってしまえば良いのに」

「それが出来たら苦労しねぇよ」

咲耶と店を出て別れたオレは、悶々とする気持ちをどうにかしようと馴染みの飲み屋に入った。

カウンターのいつもの席で、焼酎を頼む。

ここなら簡単に咲耶が好きだと言えるのに。
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