修羅と荊の道を行け
付き合い初めて2ヶ月。

オレたちは上手く行っていた。

セックスなんてしなくても咲耶がいるだけで良かった。

咲耶の心が整うまで待てる。

オレは神に誓える程、咲耶を愛している。


「浪川、今何て?」

「彼女出来たって言った。前にリフォームに行ったアートフロンティアのディレクターの人」

同僚と言うか、後輩にその事を伝えた。

「でも、当分彼女は作らないって、仕事に専念したいからって」

「そんなことを言ってられない女だったんだ」

綺麗で気立てもよくて仕事も出来るし、人気もある。

いつ横から掻っ攫われてもおかしくない。

だから必死だった。

仕事も大事だが惚れている女も欲しかった。

「一つ心配事がなくなったから仕事に専念できる」
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