修羅と荊の道を行け
口調が男というか、キャラクターみたいになっていた。

千鳥はもう涙目になっていた。

さすがに可哀相だが、人の仕事を間違ったかもしれないが、侮辱してしまったのなら、こういう叱責は仕方がないのかもしれない。

オレは庇いそうになるのを堪えた。

というか、ここで余計なことを言ったら、二度と咲耶の前に立てなくしてやるという視線を漫画家先生から受けていて、蛇に睨まれた蛙状態だ。

「分かったら二度と人の仕事をたかだかとか言っちゃだめよ。同じクリエーターなんですものねぇ」

ようやく、口調が元に戻って、怒りが収まったようだ。

「ごめんなさい」

「分かれば良いの。じゃあ私、打ち合わせに戻るわ」

そう言って彼女は部屋を出ようした。

「おい!この部屋は?」

「私、今日泊まるから。編集に追われてるから一晩だけでも安眠したいの」

それだけ言うと出て行った。
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